アヴィニョンー南フランス 2017晩秋 ほぼ路線バスの旅

南フランス 2017晩秋

3.アヴィニョン

アヴィニョンの城壁は、おとぎ話の挿絵みたいなカタチそのままで町を囲んでいる。

アヴィニョン|教皇庁

ゴルドの宿でタクシーを呼んでもらい、アヴィニョン教皇庁へ直行した。 当初は、宿からアプトまでタクシーに乗り、そこから路線バスでアヴィニョン行を計画していたが、アプト経由だと遠回りだし、ゴルドからの距離もアヴィニョン直行でもちょっと遠くなるだけだし。

まず、教皇庁の建物を外から眺める。大きいけど、とくにきらびやかな印象は受けない。
それより、風が強い。強すぎて凍える。教皇庁前の空間に何もないので、よけいに寒く感じる。

教皇庁の裏手っぽいところに広がる公園展望台から眺めたアヴィニョン(ベネゼ)橋。
12世紀に建設されたあと何度か壊されたり壊れたりしては修復していたが、17世紀に途中まで流されて今の状態に。 教皇がアヴィニョンにやってきたことで、みんな舞い上がって飲んで踊っていたということで、 橋の上で踊っていた歌は、ほんとだったんだね。

教皇庁。がらんとしていて知識がないとよくわからん、という口コミもあったが、風よけも兼ねて見学することにした。橋の入場とのセット券もあったが、強風で落ちないでいられる自信がなかったので教皇庁のみにした。入り口で、タブレットとヘッドフォンを渡される。
中庭や建物内の空間には、謎の前衛芸術のオブジェが置かれていた。

ポケモンGoがリリースされた時、教皇庁でもポケモンが出現したとニュースになっていたが、まだいるのだろうか?と思いついて起動してみたら、いた。出口で気が付いた。もっと教皇庁らしい背景のときに思い出せばよかった。

建物内部は、ほぼがらんどう。ステンドグラス以外の装飾はなくなっているが、その方向にタブレットをかざすと、VRで当時の壁面や内部の様子が現れる。絢爛豪華だったんだなあ。

金貨の鍵がある部屋に入ると、ヘッドフォンから指令が下り、みんな、ここへやってきてタブレットをかざして鍵を開けてもらう。向こう側にたくさん踊っているのは前衛オブジェたち。

タブレット内の金貨探しで集めた金貨が格納される箱。

教皇庁の屋上から。

タブレットを返却すると、この充電センターに格納される。 充電度合がLEDで表示されていて、古い建物とのギャップが面白い。

教皇庁の売店では紙幣が売られていた。
ただ、額面は0ユーロなのに2€で売られていた。ぼったくりだ。が、飛ぶように売れていた。 この紙幣は偽造紙幣ではなく、宗教改革500周年を記念で、宗教関係の団体が欧州中央銀行に発行してもらったまっとうな紙幣なんだそうだ。偽造防止ホログラムもついている。
宗教改革の記念紙幣を教皇庁で扱うなんて皮肉だね。ドイツやフランスの各地バージョンがあるようだ。
お札の右で木にびっしりくっついているのは、プロヴァンスのお守りのセミ。

アヴィニョン|時計台広場の食品市

オロロージュ広場(通称時計台広場)はメリーゴーランドがあったりして、あまり空間はない。 いや、マルシェの大きな会場が設営されていたから空間がなかったのか。
そう。ここで、たまたま食品市をやっていた。昨日は24時間以上食べられなかったので、食物があふれているのを見ただけで幸せ。

大きな卵の殻はダチョウの。
サラミやフォアグラなどの肉の加工品がいっぱい。魚はない。サラミの塊がバゲットに見えてしょうがなかった。

頭がたくさんある玉ねぎ上の白い塊はセロリ。その他、日本では見かけない野菜のほかに、ブドウ、プルーン、チェリーなどフルーツのジュースや加工品が豊富でした。

アヴィニョン|街

さすが、有名な場所だけあって、ちゃんと店がある。 といっても、日曜日の日暮れ後は、一部の飲食店しか開いていなかった。
パン屋さんの明りに吸い寄せられる。

もともと交通の便の悪いリュベロン地方×超オフシーズン×週末×日照時間が短い、ということを甘くみていたせいで交通公共機関や店・観光案内所の状況を予想できずに苦労したが、エクスから8時間コースのフリーチャーターで案内してもらっていれば、そつなく明るいうちに観光出来て食事もできていたことだろう。

チャーター代500€は高い!と思っていたが、結果的に時間は倍、お金もけっこう使っていたことになる。 タクシーが高いだけでなく乗るだけで大変だったとは。そして、こんなに大変だということに気づかないままだったんだ。それにしても、17時に真っ暗だなんて。


フランスではアメリカンなパンはマイナーな印象があるが、こうしてバーガー類もけっこうみかける。

フランス定番のおやつ系には、ハンバーガーサイズのマカロンもある。

なんだこれは。
巨大肉まんサイズのメレンゲが並んでいる。しかも、いろんな味がある。これ、フランスでは、みんな食べてるの?
巨大マカロンで驚いていてはいけない。これは、巨大マカロンの5倍はあるぞ。MERINGE 3€と書いてある。コーヒー味のメランジェを買ってチビチビ2週間かけて食べた。だんだん固くしぼんでくる。

街を囲んでいる城壁の断面。
ここを通って外に出ると、すぐに国鉄の駅があり、その脇にバスターミナルがある。 バスターミナルはそれなりに大きく、地下の大駐車場のようなところで待合スペースもあるがトイレはない。 事前に乗車券を販売する窓口も販売機もない。
エクス行バスの乗り場へ行くと、すでにけっこうな人数が並んでいた。 いや、並んでいたように見えた。いざバスの入口が開くと、列は崩壊して人が殺到する。 サバイバル能力が日常的に鍛えられていくようだ。なんとか乗れてよかったよ。バスは混んでいた。

旅程メモ:
11/19(日)
1.タクシー 約37.4km 100€
Gordes(B&B Domaine de l'Enclos)⇒アヴィニョン
2.バス LER23 17.4€
Avignon – Pôle d’échange multimodal 18:30 ⇒ 19:45  AIX EN PROVENCE Europe Gare Routière

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